Preventive Medicine
予防医療について
犬猫の年齢や体調に応じて適切なケアをすれば、健康維持のための能力を最大限に引き出せます。
すべての飼い主さまにとって、”大切なうちの子”であるワンちゃん・ネコちゃんが、“ずっと元気で長生き”してくれることは、究極の願いでしょう。獣医師も同じ思いを持って、日々患者さまの診療に当たっています。
人の社会では、病気予防や健康寿命を伸ばすために食事・栄養の管理、質の良い睡眠、適度な運動、ストレス管理、健康診断やワクチン接種など、さまざまな取り組みが提唱され「予防医療と健康寿命」はますます重要なテーマとなってきています。
犬猫も獣医療・フードなどの高水準化により長寿が叶ってきているため、人と同じようにいかに”健康寿命”を伸ばせるのかに注目すべきなのです。むしろ犬や猫は人間の約4倍の速さで歳を重ねるため、早期発見・早期治療がより重要です。
年齢・体調に応じて適切なケアをしてあげれば、犬猫が本来持っている健康維持のための最大限の能力を引き出すことができます。
また人と同じく、“加齢はしても、老化を最小限にする”ことが可能となります。
適切な「予防医療」を行えば、これらを実現することができるのです。
予防医療とは
犬猫にとって病気の予防とは?
基本的には、人の「予防医療」の考え方と同じです。
その子の弱いところが“病気”となって現れないよう、健康な身体を保つために行う毎日の健康管理。(一次予防)
そして、不調の早期発見・治療によって悪化を防ぐ。(二次予防)
また病気になってしまっても、悪化・再発させないためのケア。(三次予防)
「予防医療」の3つのカテゴリについてお伝えします。
一次予防:健康促進
犬猫の健康状態を維持するために、食事の質・内容・量に気を配り、定期的に適切な健康管理(運動、歯磨き、目・耳・皮膚・つめなどの身体ケア、ワクチン、フィラリア予防など)を実施します。
また、さまざまな代替医療を取り入れたり、どうぶつの習性に合わせて環境を整えることを目指します。
二次予防:早期発見・早期治療
健康状態を定期健診で常に把握しておけば、少しの変化も見落とさず、早期発見が可能となり、早めに治療を開始できます。
早い段階で病気の芽を発見し、病気の進行を抑えることを目指します。
それは、犬猫たちの負担はもちろん、治療費の負担軽減にもつながります。
三次予防:再発防止・リハビリ
三次予防は、病気の再発を防ぐこと。
病気は治療して終わりではなく、よくなった後、いかに良い状態を維持させるか、再発させないかが重要です。
病気はその子の弱いところが出ている状態なので、再発させないための正しい管理を目指します。
大切なうちの子が“元気で長生き”するための情報を発信します
大切なうちの子の健康維持のためには、食事・運動・日頃のケアなどご家庭で行うこと、定期健診や投薬、ワクチン接種など、動物病院で実施する必要があること、さまざまあります。
当協会は「病気を予防する・健康寿命を伸ばすといっても、うちの子に何をどうすればいいのかわからない」とお考えの方のために、専門性の高い獣医師が監修したコラムをはじめ、さまざまな普及・啓発活動を通じて、「予防医療」に関する知識を分かりやすくお伝えしていきます。
ぜひ、“うちの子と長く幸せな時間を過ごす”ためにお役立てください。
一般社団法人どうぶつ予防医療協会